2007年10月13日 星期六

一章:別れ,そして始まる#11

 イカが大気圏に打ち上げるのはそれほど時間が掛からない。約5分にもなく,イカは地球から離れて,衛星軌道に向かっている。俺はやっとシートベルトから解放され,また他のゲームを探そうとしていた。今度のゲームは「野球戦争」と名付けるゲームで,どうやらスポーツゲームらしい。だけどカプセルで野球をできるかどうか疑っている俺は,やはりやる勇気がなくて,そのまま画面を消した。
 「ああ,つまんないな。」
 俺が呟いたと,カプセルの通信機が鳴いた。表示は209番。
 真紗子さんからだ。すごいな,まるで俺の呟きを聞いたように。
 「ハローけっちゃん,やはりつまらないでしょう,こんな狭いカプセルにいるなんて。」
 「そうだそうだよ,だからなにを。」
 「一緒に遊ぼうよ~ほら,対戦ゲームをやろう。ゲームってやつは,一人でやるのがつまんないかな。」
 言われ見れば確かだな。
 「だーかーらー」
 「わかったわかったよ,一緒にやればいいでしょう,やれば。」言いながら俺は真紗子さんの指示を従い,対戦ゲームを遊ぶことになった。
 「…けっちゃんって,実はツンデレ?」
 「…その言葉,どういう意味ですか。」
 「さあね~」真紗子さんは,意味深くな微笑みを見せた。


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